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2021年8月10日「ペリーA-2が美しいと云われる要因」
先日入荷したトイズマッコイ製A-2ペリースポーツ、ベースとなったのは1942年42-16175-Pですがヴィンテージコレクターの間ではブロンコA-2と並び『美しいA-2』として評判のようです。今日はその片鱗をご紹介したいと思います。
先ず注目したいのは衿...バランスの良さがポイントで剣先(衿先)の形も綺麗に出ています。ラフウェアやスタースポーツはかなり大きい衿なので見比べると分かります。次の画像で確認出来ますがフロントジッパーが左側（正面から見て右側）にオフセットされています。
A-2は比翼仕立ての為、ジッパーの取り付け位置が左にオフセットされます、前身ごろのパーツが左右で同じ場合はこうなります。ちなみにJ.A.ドゥボウやエアロレザーはジッパーのオフセット量を加味して左右の身頃で幅を換えていますのでジッパー位置はオフセットされず中心になります。洋服のパターンとしては左右でパターンが違う方が正しいのですが、A-2は軍服なので生産コストや利便性の為、そのまま使用さていたと思われます。次の画像からポケットの付け位置が違うのが解ります。
 
上2枚はラフウェアです。白でマーキングした幅が違います。ポケットの付け位置が左右対称では在りません。これは先程のジッパーオフセットが関係していて、A-2の前中心をどこに置くかの解釈の違いの現れです。ラフウェアでは前中心をジッパー位置にしています。次はペリーA-2です。
 
付け位置が左右対称ですね、ペリーA-2もオフセットジッパーですが前中心を右前身ごろの外端としてポケット付け位置を割り出しています。両社の考えの違いがこうしたポケット位置の違いになっている訳ですね！A-2を着用している時、横から見て『ポケット端と脇線までの幅が違うと格好悪い』そう判断してパターンを引いたペリースポーツの拘りが見えた一面でした。『美しいA-2』と言われる由縁です。